地震発生後72時間を生き抜く~そなエリア東京~

そなエリア東京は、国の緊急災害対策の拠点として整備された、東京臨海広域防災公園内にある施設で入場は無料です。
今回はいちかわ子育てネットワークのママメンバーで行ってきました!

東京直下72h TOUR

入口を入るとすぐに72h TOURの体験受付があります。
このツアーは「72時間、どう生き残るか」をテーマにマグニチュード7.3、最大震度7の首都直下地震の発生から避難までを体験し、タブレット端末を使ったクイズに答えながら生き抜く知恵を学ぶ防災体験学習ツアーです。
72時間とは、国や自治体などの支援体制が十分に整う目安と言われている時間です。
ツアーは、1名~15名前後の場合、予約は必要ありません。
エントランスに案内時間が掲示されるので、その時間にあわせて受付前へ。
タブレット端末を受け取り、まずは設定作業。
クイズ内容を「一般コース」「小学生コース」どちらにするか、などいくつかの項目を設定し、いよいよスタート!

駅ビルのエレベーターで降下中に震度7の地震が発生した、というところからツアーは始まります。床に揺れを感じ緊張が走ります。エレベーターから降り、暗い通路を抜けビルの出口をでると目の前には被災した市街地が広がります。

余震が続く市街地。鳴り響く緊急地震速報。周りには室内がめちゃくちゃになっている店舗や住宅、壊れた自動車、遠くには火災が起きている建物も見えます。

とてもリアルに再現されているジオラマをタブレット端末のクイズに答えながら移動していきます。
見たことのない景色に子どもたちは困惑。怖い、帰りたいと言う子どもも。
それでもクイズに答えながら頑張って進んでいきます。

クイズを終え、市街地エリア抜けると映像の部屋になります。
こちらでは震動台での揺れ実験の映像や、直下地震が起きた際の街の状況を上空から見た想定での映像を観ます。強い揺れによる部屋の様子、麻痺する鉄道や高速道路、火災を起こす多くの建物、大勢の帰宅困難者。混乱する街の様子に大きな衝撃を受けました。

次に避難場所を再現した部屋へ。
身近なものを使って緊急時に生きぬくヒントを見て学びます。
レジ袋で三角巾を、ペットボトルで椅子を、様々な簡易トイレ、自動車カバーを使ったテントなどの展示が続きます。

こちらで72h TOURは終了。
ツアー出口には津波避難体験コーナーがあり、映像や壁面グラフィックで津波について学べます。

けむり、くらやみ体験

※9月10日までの期間限定開催

このイベントは事前に参加券を受け取ります。
小さい子どもでも参加可能とのことでしたので体験することに。

施設の方から、辺りが暗闇になった場合の対応方法、煙の中での避難方法の説明を受け体験部屋へ行きます。
ここで印象的だったのは、真っ暗となった場合でも慌てることなく2~3分落ち着いて待つこと。そうすると人の目は暗順応と言って、次第に暗闇に慣れ周りのシルエットがぼんやりと見えるようになるそうです。
また、『煙の中を壁伝いに歩く際は、低い姿勢でしゃがんで歩くこと』、『壁を伝う際は利き手とは反対の手の甲を壁に当てること』が重要とのこと。
これは、煙は上へと昇るので低い姿勢を、手のひらには重要な血管が流れているので大けがを防ぐためだそうです。

そなエリア見学後は公園内の広場へ

そなエリア前の噴水広場
東京臨海広域公園は、首都圏で大規模な災害等が発生した際は指令機能を担う緊急災害現地対策本部が設置される場所となりますが、普段はバーベキューやピクニック等休憩・休息の場として楽しめる広大な公園です。
思いっきり遊べる広大な芝生の広場

そなエリアへのアクセス

電車では下記ルートを使ってみました。
①市川駅→総武線各駅停車「西船橋駅」→武蔵野線「新木場駅」→りんかい線「国際展示場駅」→徒歩4分
②市川駅→総武快速線「新橋駅」→ゆりかもめ「有明駅」→徒歩2分

①のルートの方が乗換回数は多いですが乗換距離が短く行きやすいなと感じました。
②のルートでは、ゆりかもめへの乗り換えまで子連れで徒歩5分ぐらいはかかり、ゆりかもめ車内も観光客で混んでいましたが、空いてくると1両目から素敵な景色が見られます。運転手さんのいない不思議な電車!と子どもは大喜びでした。

なお、車の場合、施設には一般の来園者用駐車場はなく近隣のパーキングに停めます(障がい者用駐車場は2台有)。
イベント開催等により混雑することもあるようですので予め混雑状況を調べておくのもいいかもしれません。

参考:施設でのベビーカーの貸し出しはありません。

<東京臨海広域防災公園>
開園時間  6:00~20:00
入園料   無料
<そなエリア東京>
利用時間  9:30~17:00(入場は16:30まで)
休館日   月曜日(月曜日が祝日の場合は開館し、翌日休館)
入場料   無料

年末年始及び臨時休館日があります。詳しくはHPをご確認ください。
http://www.tokyorinkai-koen.jp/sonaarea/

そなエリアの見学を終えたママ達の感想

Aさん:
72時間をどう生きるか、備蓄の振り返り、懐中電灯の準備など対策を考える良い機会になりました。体験ツアーでは子ども達は怖がっていたけれど、子ども達が地震について考えるきっかけを作ることが出来て良かったです。出かける度に非常口マークを指差すようになり、百聞は一見にしかず、体験するのが一番だと思いました。

Bさん:
子供を守る立場でもある私達が、日頃からきちんとした備えと心構えをしておく必要があることに改めて気が付き、家族で防災について話し合おうと思いました。公園内の広大な芝生広場には子どもたちも大興奮。とても有意義な一日でした。

Cさん:
今回、そなエリアの見学内で東日本大震災と同様の地震体験をして、6年前の娘が1歳の時に体験した当時を思い出しました。当時は防災についての備えも全くしてなく、一晩中続く余震のなか、いつでも屋外に避難できるよう、娘をおんぶして、即席で避難リュックを作りました。防災を考えることは、有事に直面した時に、その先が見えるという安心感につながるのかな、と思います。

市川市における地震への備え

☆総合防災訓練の実施
毎年1回、市民、防災関係機関、協定締結事業者、職員などが震災時における初動対応について様々な体験型訓練を通して学ぶ機会を作っています。
今年は8月27日(日)に開催されます。
地震体験車(大洲会場のみ)や煙中脱出の体験もできます。
※荒天中止 当日の開催については午前6時よりお問い合わせください
  TEL 0180-994-889(自動案内)
http://www.city.ichikawa.lg.jp/cri05/1111000023.html

☆防災女性プロジェクト(BJ☆Project)
大規模災害時に、被災者の性別や年齢に合わせた支援を行えるよう、女性の視点から防災施策を検討するプロジェクトです。平成28年12月には市長へ提言書を提出、市川市では現在この提言書を参考に災害対策の強化を図っています。
http://www.city.ichikawa.lg.jp/cri03/1111000058.html

その他、耐震改修などの助成制度、防災アプリの配信など様々な対策を実施しています。
詳しくはこちら。 
http://www.city.ichikawa.lg.jp/catpage/cat_00000062.html
9月1日は防災の日。この機会に防災について改めて考えてみてはいかがでしょうか。
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